二回目の出店となります『ぐぅぐぅ食堂』です。
今年も前回と同様にカレーを出店させていただきます。
加えてちょっとしたスイーツも持っていきます。
さて、植原長兄よりカレーにまつわるエピソードを書いてほしいと要望がありましたので、想い出深いカレーの話をひとつ…
わたしは幼い頃よりカレー好き。
三度の飯よりカレー好き。
色んなカレーが食べてみたいという動機で、アジア諸国のカレーを食べ歩いてまわったこともあります。
2007年1月上旬。
歴史的な寒さを記録した日本を抜け出し、一人常夏のタイへと降りたった。
時刻は夜19時。
到着して初めての食事をどうしようかと、クラクションが飛び交うバンコクの街角で思案していた。
そんな中、一人の現地人に声をかけた。
彼は現地のバイクタクシーの運転手。
こちらの希望を伝えると親切に答えてくれ、流石にほほえみの国と言われるだけあるなと感心したものである。
結局、彼に乗せてもらい当該のお店まで連れて行ってもらうこととなった。
そこはオープンテラスのあるシーフードレストラン。
地元民であろうカップルや、旅行者であろう欧米人の家族連れで賑わっていた。
どんなお店に連れて行かれるのか期待と不安が半々だったこともあり、その光景を目にして大層安心したものである。
テーブルにはメニューもあるが、水槽で泳いでいる魚介類をお好みで調理してもらえるようである。
初日の高揚感もあり、その中では高額に値する蟹をチョイスしカレーを作ってもらうように希望した。
カレーの種類はシェフのお任せにした。
それでも値段は日本円にすると約500円という表記であるから驚きである。
席につきタイビアーを嗜みながら10分ほど待つと、一皿のカレーが目の前に運ばれてきた。
それが生涯忘れられないカレー『プーパッポンカリー』であった。
チリインオイルで痛めたワタリガニのほぐし身を卵でとじた、フワフワとした食感のカレーである。
濃厚な味付けに負けないほどワタリガニ旨みが強く、日本人の口にも合いやすい味わいである。
初めて食べる至極のタイ料理に我を忘れ、ビールも飲まず一気にかきこんだ。
食べ終わるとシェフを呼んでいただきお礼を述べた。
それほどまでに美味しかったのである。
最高の余韻に浸りながらチェックを要求すると、ウェイターが1枚の伝票を持ってきた。
そこに書いてあった金額は今でも忘れない。
7700バーツ。
当時のレートで1バーツ3.3円。
つまりはカレー1杯とビール1本で25000円ほど。
そう…初日にしてタイの手痛い洗礼を受けることとなったのでした。
そんなこんなで、良くも悪くも忘れられない一杯のカレー『プーパッポンカリー』のお話しでした。
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尚、当日のメニューは下記となります。
また場合によっては追加メニューや無くなるメニューがあるかもしれません。
予めご了承ください。
●玉ねぎと鶏もも肉をじっくりと煮込んだ「バターチキンカレー」600円
●牛挽き肉と刻み野菜をまろやかにブレンドした「甘口キーマカレー」600円
●10種のスパイスをふんだんに用いた「辛口キーマカレー」600円
●じゃがいもとココナッツミルクの味わいがまろやかな「マッサマンカレー」600円
●ワタリガニと卵の甘みが絶妙に絡み合う「プーパッポンカレー」25000円